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週末私にハーフパイプを教えてくれた人は、
「これが最後かもしれないっていつも思いながら」
滑っている。

彼女は、「プロだった頃の自分を超えたい」とも言っていた。
彼女がプロになったのは30才。
今は36。子育てもあるから、雪山にしょっちゅう行くのは至難のわざ。
「これが最後かもしれない」「それでも、プロだった頃の自分を超えたい」
という言葉がリアルすぎてクラクラする。

パイプがあるパークは、10-15のたった5時間しかあいていない。
だから、飯も食わずにパイプの練習した。
空腹は、ウェアに忍ばせたチロルチョコでしのいだ。
「これが最後かもしれない」とかいう貴重な時間に
こんな私なんかのためにわざわざ教えてくれるのが嬉しくて、
早くうまくなりたかった。
「うまいねー」って誉めてもらいたかった。
教えてよかったって思われたかった。

高いところからのドロップインの練習をしてて、
今年からパイプの練習を始めた私にしちゃぁ
あんな高いところからドロップインしようと思うだけで
上出来かもしれないんだけど
しかも、南郷のメインのパイプは、日本でも5本指に入るクオリティ。
デカイ。
ドロップインというか落下して尻もちついて、
さすがにドロップインするのが怖くてクラクラした。
味わったことのない恐怖感、高い、ボトムが遠い、ていうか壁は90度、
でもこれができないと、私はハーフパイプは上達しない。
少し低いところからドロップインの練習、
なんとかできる。
またハイク。少し高いところを目指して。
南郷のパイパーはみんなうまい。
こんなヘタレでごめんなさいとか思いながらハイク。
久々に泣きそうになった。
リフトから「体を低くしてー」と叫び声、
あぁー見られてる。
でも体を低くしたら転ばずにイケた。
ていうか次はあっちのリップ。
あっというま。
そのまま登った。
リップの向こうが見えた。
ドロップインの後の壁で初めてリップの向こうが見えた。
あーセカンドが見える。
ハイクしている人が見える。
パイプに人生捧げてもいいと思った。
エアターンして次に…と思ったら転倒。
すごすごと降りた。プロテクター買ってよかった。
痛かったけど、そんなことよりも、エアターンに感動して言葉が出なかった。
涙が出そうになった。

後で聞いたら、
ドロオチも、エアターンも、何もかもリフトで見ていたらしい。
恥ずかしかったけど、エアターンを見せることができてよかった。

南郷からの帰り道、彼女は
「三日月がすっごくきれいで泣きそうだ」と言っていた。

今あたしは、その三日月を思い出しながら泣いている。
あの三日月を見た時は、南郷ファイナルが悲しくてすこしセンチメンタルになっただけなのに
今いろいろ思い出すと、泣けてきた。
何をやっていても、「これが最後」とか思ったことがない。
でも、その人にとってはリアル。

お願いだから来シーズンも一緒に雪山来てください。
夏場は御坂で練習するから。
もっと上達するから。
私が上達しても、彼女の都合には全然リンクしないけど、
なんか、もっと練習しなきゃっていう気持ちになった。
@suniの別ブログ(いや、あっちが本家か)もよろしくどうぞ♪
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